核ミサイルの仕組みをわかりやすく教えます!

核ミサイル

皆さんは核兵器という物は知っていますよね。有名なものだと第二次世界大戦中に広島と長崎に落とされた原発を思い浮かべる人が多いでしょう。戦争が終わってもアメリカやソビエト連邦は多くの核実験をしてきました。

では核ミサイルというものはご存知でしょうか?2017年は北朝鮮が弾道ミサイルを発射し日本上空を通過したことが大きな話題となりました。

しかし、核兵器や核ミサイルの仕組みについてはあまり詳しくない人が多いのではないでしょうか。

今回は、核ミサイルの仕組みやその威力などを詳しく説明していきます。

核ミサイルとは

そもそも核ミサイルとは核弾頭(核兵器)を搭載したミサイルのことをいいます。

広島と長崎に核爆弾が透過されたときは、弾道ミサイルが誕生したばかりで、精度、搭載量共に不足しており、その技術はナチス・ドイツが独占していたため、アメリカは直接投下するという手段を選びました。

核保有国

現在、核拡散防止条約(NPT)で核ミサイルの保有を国際的に認められた国はアメリカ、ロシア、中国、イギリス、フランスの5か国です。

その他の核拡散防止条約(NPT)で認められていない核保有国はインド、パキスタンそして北朝鮮です。

核保有が確実だとされているのはイスラエルで、核開発の疑惑がある国はミャンマー、シリア、イランなどです。

以外にも北朝鮮はNPTに加盟していましたが、1993年にNPT脱退を表明し、2003年に実際に脱退しました。

核兵器の種類

主な核兵器は広島、長崎に投下された原子爆弾そして水素爆弾があります。

原子爆弾

原子爆弾はアメリカが最初に開発に成功しました。1942年のマンハッタン計画で進められ、1945年にニューメキシコ州にある軍事基地近郊の砂漠で核実験が行われました。

その後、1945年8月6日に広島に、8月9日に長崎に原爆は投下されました。

水素爆弾

よく水素爆弾と原子爆弾は混同されがちですが、全くの別物です。原子爆弾は核分裂反応を起こして核爆発しますが、水素爆弾は核融合反応を起こして爆発します。

核融合というのは簡単に説明すると、原爆を爆発させて重水素を圧縮し、核融合反応を起こして爆発させるというものです。原爆を利用して核融合を起こすので原爆よりかなり高度な技術が必要になります。

核ミサイルの仕組み

核ミサイルは大きく分けて巡航ミサイル、ニュースでよく取り上げられている弾道ミサイルの2種類があります。

弾道ミサイルの仕組み

弾道ミサイルとは潜水艦、もしくは地上から発射されたミサイルが大気圏外まで上昇し、そのまま目標へと落下するミサイルのことをいいます。

弾道飛行と呼ばれ、放物線を描くように飛行し、対象に落下していきます。弾道ミサイルの「弾道」はこの弾道飛行から取られました。

ロケットエンジンで飛行しますが、エンジンを使うのは発射した最初の数分間だけで残りは慣性によって飛行します。弾頭部分が切り離されたらコントロールをすることができません。

そのため、命中させるにはエンジンを停止させる時の速度とタイミング、それから方向のコントロールがとても重要になります。

ニュースでよく取り上げられているICBMとは大陸間弾道ミサイルのことです。

巡航ミサイルの仕組み

巡航ミサイルとは大気圏内を水平に飛行するミサイルのことをいいます。その仕組みは航空機のような形をしていて、ジェットエンジンで推進力を得ています。

ロケットエンジンに比べると速度は遅いですが、燃焼効率がいいので射程が長いです。水平に飛行するので高度を低くすればレーダーに探知されにくいというメリットがあります。

また、戦闘機から発射することもでき、誘導性能があるので狙った目標にピンポイントで当てることができます。

北朝鮮の核ミサイルの威力について

北朝鮮は核実験を2006年から6回続けてきました。1回目の2006年10月は1ktほどの核実験でしたが、6回目の2017年9月には120ktもの水爆実験に成功しました。

しかし、今の北朝鮮は小型化ができておらずミサイルに搭載して発射する技術はまだありません。

なので今の北朝鮮の核ミサイルの威力は50ktです。

しかし、広島に落とされた原爆が16kt、長崎に落とされた原爆が21ktなのでこれでも倍以上の威力があります。

発射された時の対応

北朝鮮から核ミサイルが発射された場合、関東に到達するまでの時間は約10分です。ですのでJアラートが鳴ったら即座に行動に移してください。

核シェルターがあればそこに入るのが一番良いですが、現在日本で核シェルターはほとんど普及していないのが現状です。

Jアラートが鳴ったらまずは地下に逃げましょう。核は空中で爆発しますので爆風や熱に晒されることはありません。

近くに地下が無い場合はできるだけ頑丈な建物に入りましょう。そしてできるだけ窓から離れるようにしましょう。爆風で窓ガラスが割れて飛んでくる可能性があります。

また、爆発後は大気が汚染されているので2週間は外に出ないようにしてください。2週間経てば汚染は1000分の1にまで減少し、生死に関わることは無くなります。

——

核ミサイルのことをよく理解し、世界の動きにも関心をむけて、いざという時に自分や家族の身を守れるように心掛けましょう。