Jアラートとは?Jアラートが鳴った際の対応方法とスマホでの設定方法

Jアラート

Jアラートとは?

2007年から運用を開始した【Jアラート】。

これは、人工衛星と全国の市区町村の防災無線を利用して、緊急情報を伝えることができる【全国瞬時警報システム】の通称です。有事の際に政府から国民に対して、速やかに情報伝達することを目的としています。

Jアラートは気象庁が作成する気象関連情報と、内閣が作成する有事関連情報に大別されます。気象関連としては、地震や津波、火山の噴火などの計14種類の警報や注意報、有事関連としては弾道ミサイル、航空攻撃、ゲリラ、大規模テロの計4種類の情報が対象になっています。

Jアラートの仕組み
出所:総務省消防庁

人工衛星から発信された情報は、各自治体の受信機に送信され、同時に防災無線が自動的に起動します。そして、警報音が自動放送される仕組みになっています。市区町村の職員の手を煩わせることなく、迅速に避難を促し、被害の軽減を図るシステムとなっています。

現在、46都道府県332市町村で導入されていますが、普及率は約2割程度に留まっており、現在その普及率が課題です。また、警報が誤発信する事案も多数発生しており、システム面での改善も大きな課題となっています。

Jアラートはどんな音?

私たちに危険を知らせてくれるJアラートですが、実際に鳴り響く音には3種類があり、地震の場合と津波の場合、もう一つはミサイルやテロなどの有事の場合の3種類です。これらは、そのとき発生している事態が迅速に判別できるよう、音色が変わるようになっています。より安全にかつ迅速に身を守るためには、このアラートの違いを、私たちも理解しておく必要があるでしょう。

それでは実際にアラート音を聞いてみてください。

実際に聞いてみていただければ分かるのですが、このJアラート音、実に不気味で不愉快な音となっています。これは人間が本能的に嫌がる音を意図的に作っているようで、あえて不安を煽ることで危機感を持たせることが目的のようです。私たちの安全を守るための配慮ということですね。

Jアラートが鳴ったら、どうすればよい?

出所:内閣官房 国民保護ポータルサイト

Jアラートは、私たちの日常生活の中でいつ鳴り響くかわかりません。突然の警報に驚き、慌ててしまうことになるでしょう。しかし、有事の際にこそパニックにならず、落ち着いて情報と状況を把握し、適切な行動をとることが大切です。そのために事前情報を知らせてくれるシステムこそが、Jアラートなのです。具体的にとるべき行動としては

①継続して発信される各市区町村からの指示に従い、避難する。

②テレビ、ラジオ、インターネットなどから情報を収集する。

③ミサイルやテロなどの有事警報の場合は、頑丈な建物や地下への避難が原則。

④窓際は危険なので極力避ける。

という4つのポイントを押さえましょう。多くの情報が発信され、情報が錯綜する可能性も十分ありますが、だからこそ落ち着いて、状況を整理することが非常に重要です。

Jアラートの問題点

昨年、北朝鮮がミサイルを発射した際に、北海道上空を通過し太平洋に落下したものの、Jアラートは北海道から長野までの範囲で発信されました。

これを受け、対象エリアが広すぎるのではないかという意見が続出しました。

また、アラートが発信されたのち、いつまで避難行動を続ければいいのか、具体的に分かりづらいという点も、住民や専門家から指摘の指摘を受けました。

アラートが鳴ったところで、どうせ大丈夫だろうといった防衛意識の低さも大きな問題です。この辺りの改善は継続して行う必要がある部分になります。

Jアラートの設定方法

それでは実際にJアラートのスマートフォンでの設定方法を見ていきましょう。

iPhoneでのJアラート設定方法

スマートフォンは、緊急速報エリアメールに対応した端末であればJアラートの受信が可能です。

4G回線に対応した端末であれば、通話中でもデータ通信中でもアラートの受信が可能です。

iPhoneの場合、【設定:⇒通知⇒緊急速報スイッチ】で、受信をする、しないの切り替えが可能です。IOS 6以降であれば、初期設定でONになっていますので、特に設定いじらなければそのまま受信することが可能です。また圏外のときには受信することができません。

SIMフリースマートフォンでのJアラート設定方法

SIMフリーモデルやMVNOのSIMのスマートフォンを利用している場合、各契約会社によって受信に差があります。確実に受信できるか不安な場合は、Yahoo!防災速報などの別のアプリを利用することで、アプリを経由して確実にJアラートを受信できるようになります。

Jアラートまとめ

昨今の世界情勢や異常気象により、たくさんの人命が失われています。Jアラートは身の安全を保障してくれるものでは、決してありません。そのため、Jアラートに対して批判的な声も多く上がっていることは事実です。しかし、私たち国民の安全を確保するため、確実に重要な指標になるシステムであるものです。まだ改善の余地は多くあり、不安要素は多く残っていますが、今後の安全対策には、私たち国民が本気で考え、意見していく姿勢が重要なのではないでしょうか。